看護師として臨床で働きながら、知識や技術を高めていった先で何になろう?将来ジェネラリストになろうか?スペシャリストになろうか?そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
看護師のキャリアパスについて、臨床から離れ研究職に就かれた方や、資格を取得し仕事に活かされている方などにお話をお聞き、看護師のキャリアパスシリーズとして、紹介させていただきます。
前回に引き続き、専門看護師の方のお話になります。
今回のお話は、『大学院在学中の抑えるべきポイント』になります。
前回のお話をまだお読みでない方は、こちらからどうぞ。
☞『看護師のキャリアシリーズ ~専門看護師に聞きました その壱~』
専門看護師制度は、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師を社会に送り出すことにより、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかることを目的としています。
(引用:日本看護協会HPより)
目次
大学院在学中の抑えるべきポイント
-学費はどれくらい必要か?―
―働きながら大学院へ行くことはできる?-
―大学院に行くにあたって事前に必要な知識や技能はある?―
―勤務しながら勉強する大変さは?―
―交渉力・コミュニケーション能力が重要―
前回に引き続き、都内の病院に勤務される、急性・重症患者看護分野の専門看護師さんに、インタビューにお答えいただきました。
専門看護師になるためにはどうしたらよいか?専門看護師になるとどのようなことが変わるのか?なるにはどのくらいお金がかかるの?などといった疑問を、お答えいただきました。
大学院在学中の抑えるべきポイント
-学費はどれくらい必要か?―
私が行った大学院は入学金が50万円くらいで、授業料が実習費込みで年間100万円ぐらいだったと思います。
私の時は3年総額で400万円くらいだったと思います。
―働きながら大学院へ行くことはできる?-
できます。私の場合は働きながらだったので3年行きました。学費の兼ね合いもあったので長期履修制度※で行きましたが、仕事を辞めてくる人や休職してくる人もいました。
職場でも色んな役割が与えられていたので、上司を相談して長期履修制度で学ぶことにしました。
※ 長期履修制度:学生が、職業を有している等の事情により標準修業年限を超えて一定の期間にわたり計画的に教育課程を履修し修了することを希望する場合に、その計画的な履修を認める制度
―大学院に行くにあたって事前に必要な知識や技能はある?―
希望する学校によっては英語が必要です。私の場合は英語新聞を購読して半年ぐらい毎日読んで勉強していました。希望する大学院は英語が必須だったので、それだけは一生懸命勉強した記憶があります。
統計学は多少理解していれば大丈夫だと思います。大学院で勉強すれば何とかなりますし、Excelが普通に使えれば問題ないです。
逆にExcel、Word、PowerPointが全く駄目な人は厳しいと思います。
―勤務しながら勉強する大変さは?―
仕事をしながらの勉強なので夜勤の前に朝一から授業を取って、夜勤明けでそのまま学校へ行くこともありました。仕事が休みの日は終日学校に行くこともあったし、日勤後に夜の講義を受けることもありました。
「今日は終業時間ぴったりに上がらせてください」と上司や同僚に相談しながら調整していました。
―交渉力・コミュニケーション能力が重要―
大学院へ行きたいと思っても上司から止められる人もいますし、先ほども話した通り、「今日は終業時間ぴったりに上がらせてください」といったような相談もするわけですから、コミュニケーション能力は重要です。
大学院に通う人の中には、病院を辞めてきましたという人もいますが、病院や上司と上手くできない人は専門看護師になっても、仕事をする上で組織の一員として上手くできない可能性が高いと思います。
交渉能力やコミュニケーション能力は専門看護師になっても必要なので、大学院へ行く前に身に付けるか、よく考えた方が良いと思います。
専門看護師としてどのように病院へ貢献できるか、どれくらいパフォーマンスを発揮できるかは重要なので、しっかりコミュニケーションを取ってアピールすることが大切だと思います。
『看護師のキャリアシリーズ ~専門看護師に聞きました その参~』へ、つづく。
バックナンバー
↳看護師のキャリアシリーズ ~専門看護師に聞きました その壱~
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