クイズ内容 |
ショック状態ではないDKA患者の輸液に生理食塩水を使用する理由は? |
解答 |
高血糖状態による浸透圧利尿と細胞内の水分の血管内への移動による低Na血症を補正するため。 |
解説 | 高血糖状態により浸透圧が上昇し、浸透圧利尿により水分は体外に排出される。加えて、細胞の水分は血管内に移動してしまう。 そのため、血管内のNa値は相対的に低下をするため、低Na血症をきたす。また、この二つの問題を解消するために生理食塩水が選択される。 しかし、水分の体外への排出の際にカリウムも大量に排出され、大量の生理食塩水の投与により低カリウム血症も同時に呈することとなる。 そのため、血糖値のコントロールのためインスリンの投与も必要となるが、低カリウム血症が見られる場合には、カリウムの補正が優先される。 低カリウム血症が見られる際に、インスリンの投与を行うことで、カリウムを細胞内に移動させてしまい、低カリウム血症を悪化させてしまうため、注意が必要である。
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