クイズ内容 |
低張性脱水の患者に選択する輸液は何か? |
解答 | 生理食塩液、リンゲル液、乳酸(酢酸・重炭酸)リンゲル液など細胞外液(等張電解質輸液)のNa、Cl含有量の多いものを選択する。 |
解説 | 脱水とは、細胞外液量が減少した状態のことを指し、その中でも低張性脱水とは、Na+が水分の喪失よりも多く、血漿浸透圧が低下した状態。そのため、浸透圧差により細胞内へ水分が移動し、血圧低下、顔面蒼白、四肢冷感などの末梢循環不全症状を呈しやすい。 Na+が水分量よりも減少しているため、治療は等張液による輸液により、電解質の補給を図りながら水分量も補っていくことが基本である。しかし、血清Na+濃度が120mEq/L 以下の場合、急速なNa+補給を行うと非可逆的な神経障害として橋中心髄鞘融解を起こす危険性がある。血清Na+濃度120mEq/L までは、1日10mEq/L の範囲内で補正することが推奨されている。
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