看護師のキャリアパスについて、臨床から離れ研究職に就かれた方や、資格を取得し仕事に活かされている方などにお話をお聞き、看護師のキャリアパスシリーズとして、紹介させていただきます。
前回に引き続き、大学で教員をされている方に、研究職に関するお話をお伺いしました。
目次
研究職を目指すうえで
~学校を経験した後でのキャリアパス~
~これから研究職を目指す人たちへ~
研究職として、大学に勤務される方にお話を伺いました。
今回は、研究職と目指すうえで、どんな人が向いているかなどお話頂きました。
<学校を経験した後でのキャリアパス>『30代の前半で研究などをしてみて、助手や助教経験をした後に教育担当の師長になるキャリアパスの方もいる』
ー教員を経験されて、臨床の現場に戻る方もいらっしゃるものなのですか?
教授:いらっしゃいます。
30代の前半で研究などをしてみて、助手や助教経験をした後に教育担当の師長になるキャリアパスの方もいるので、もし自分が向いているかどうか分からなければ、できるだけ若いうちに一度そのポストを経験しておくのもいいのではないかと思います。
ー自分の今後のキャリアパスを考えるうえで経験しておくということも重要ですね。
<これから研究職を目指す人たちへ>『人と接すること自体にやりがいを持っていることが、教員をする上でも大事だと強く思います。』
-今後、同じような研究職や教育職を目指す看護師に、何かアドバイスなどはありますか?
教授:アドバイスになるかは分かりませんが、研究所などで研究しかしないという仕事は別として、ほとんどの場合、研究職は教育職という面もあるので、対人援助そのものがあまり好きではない人にとっては、教育職は結構つらいかもしれません。
看護師なのでそのような人はいないはずですが、対人援助自体があまり好きではないのではないかと思える人もゼロではないと感じます。
-それは、教育職が主な方でもですか?
教授:そうです。
そうすると、学生の悪口が多くなります。
臨床の看護師の感覚でいうと、つまらない言動の患者さんもそれなりに関わりながら援助をしていますが、この感覚がそもそもないなら、学校で働くことは苦痛に感じるかもしれません。
それはまず、研究職を目指すときに一度、考えたほうがいいかもしれません。
-臨床で同僚や患者さんと密に接するのがやや苦手な方が、安易にキャリアチェンジする場合もあると思いますが、そういった考えは間違いだということですね。
教授:そうですね。
限られた人と4年間、付き合っていくことになるので、病院と比べると関係性が長いです。
そう考えると、看護職の基本ではあると思いますが、人と接すること自体にやりがいを持っていることが、教員をする上でも大事だと強く思います。
研究に関していうと、自分が面白いと思えるかどうかが大事です。
社会から必要とされているかどうか、というのは後で考えてもいいと思いますが、面白いと思えないと続けられません。
その辺りが割と曖昧な方は、結構います。
ーずっと研究し、向き合っていくテーマだから、面白いと思える内容をハッキリさせておくことが大切ということですね。
『看護師のキャリアシリーズ ~大学教授に聞きました その参~』につづく。
バックナンバー
↳看護師のキャリアシリーズ ~大学教授に聞きました その壱~
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