患者・家族の感情に寄り添いながら円滑なコミュニケーションを行う具体的技法として最も適切なものはどれですか。
- 相手の話を遮り、正解を教える形式で迅速に結論へ導く
- NURSEステップ(共感表明の枠組み)を用いて感情を受け止める
- 不都合な情報は伝えず希望的観測を強調する
- 専門用語を多用し、質問は最後まで受け付けない
回答
2 : NURSEステップ(共感表明の枠組み)を用いて感情を受け止める
解説
円滑なコミュニケーションでは、情報伝達の正確性に加え、感情への応答が中核となります。NURSEは共感的応答の代表的枠組みで、Naming(感情を言葉にする)、Understanding(理解を示す)、Respecting(敬意・称賛を示す)、Supporting(支える意思を表明)、Exploring(さらに掘り下げる)で構成されます。これにより相手は安全に気持ちを表出でき、治療やケアに関わる価値観・希望が見えやすくなります。
実践例
- N: 「とても不安なのですね」
- U: 「不確かな状況でそう感じるのは無理もありません」
- R: 「これまで治療に前向きに取り組んでこられたことを尊敬します」
- S: 「私たちは今後も一緒に考え、支えます」
- E: 「特にどんなことが心配ですか」
誤答肢のように話を遮る、情報を選別して希望的観測のみを強調する、専門用語を多用して質問を排除する対応は、信頼関係や理解を損ね、合意形成を阻害します。適切な共感と探求により、自然な会話が治療的な因子として働きます。
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