心不全治療におけるSGLT2阻害薬の特徴として正しいものはどれでしょうか。
- 血糖値を急激に下げるため低血糖を起こしやすい
- 心不全の予後改善効果があり、HFrEF・HFpEFのどちらにも用いられる
- 利尿作用はなく、体液貯留の改善には寄与しない
- 心臓の収縮力を直接上昇させる薬である
回答
2: 心不全の予後改善効果があり、HFrEF・HFpEFのどちらにも用いられる
解説
SGLT2阻害薬はもともと糖尿病治療薬として開発されましたが、心不全領域において予後改善効果が明らかとなり、現在ではHFrEFだけでなくHFpEFでも使用が推奨される重要な薬物です。糸球体保護作用、尿中への糖排泄促進による軽度利尿、前負荷・後負荷軽減、心腎連関改善など、多面的な作用があるとされています。
低血糖はほとんど起こらず(選択肢1は誤り)、むしろ安全性が高いとされます。利尿効果は軽度ながら存在し(選択肢3誤り)、体液貯留改善にも寄与します。また、直接的に心収縮力を上昇させる薬ではなく(選択肢4誤り)、循環背景・代謝背景に対する包括的効果で心不全治療に貢献します。看護師は脱水・尿量・体重・腎機能の変化に注意し、安全性を確保しながら投与を見守ることが重要です。
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