急性心不全の初期対応として正しいものはどれでしょうか。
- まず大量輸液を行い、前負荷を増やす
- 呼吸状態・循環状態を同時に確認し、必要に応じてNPPVや利尿薬を検討する
- 心不全で呼吸困難があっても体位調整は不要である
- 最初にNSAIDsを投与して痛みを取ることが優先される
回答
2: 呼吸状態・循環状態を同時に確認し、必要に応じてNPPVや利尿薬を検討する
解説
急性心不全では呼吸困難・低酸素血症・肺水腫・循環不全が同時に進行するため、初期対応では「呼吸」と「循環」のどちらも迅速に評価することが重要です。SpO₂、呼吸数、努力呼吸、血圧、脈拍、意識レベルなどを同時にみます。呼吸状態が悪い場合は早期のNPPV(CPAP、BiPAP)が肺胞虚脱を防ぎ、前負荷軽減にも寄与します。また、うっ血所見が強い場合は利尿薬が有効です。
大量輸液(選択肢1)は心不全では禁忌となる場合が多く、かえって肺水腫を増悪させます。NSAIDs(選択肢4)は腎血流低下を悪化させるため不適切です。急性心不全では、体位調整(選択肢3:起座位)は呼吸を楽にするための基本介入であり、軽視してはなりません。看護師は悪化兆候を迅速に把握し、医師と協働して治療開始までの時間を最短化する役割を担います。
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