心不全の病態として正しい説明はどれでしょうか。
- 心臓が拡張しないため、血液が過剰に送り出されてしまう状態
- 心臓が全身の需要に見合うだけの血液を送り出せない、または十分な充満を維持できない状態
- 心臓は正常機能を保っているが、呼吸器の異常により息切れが生じる状態
- 腎臓の機能低下が心臓よりも主である状態
回答
2: 心臓が全身の需要に見合うだけの血液を送り出せない、または十分な充満を維持できない状態
解説
心不全とは、心臓が全身の代謝需要に応じた血液を送り出せなくなる、あるいは十分な血液を受け取れなくなることで起こる臨床症候群です。単に心臓の機能が落ちただけではなく、呼吸困難、浮腫、体重増加、疲労感、運動耐容能低下など、多面的な症状が発生します。また、心不全は「ポンプ機能の低下」と「血液がうっ滞することによるうっ血」の両側面を持ち、急性・慢性の両方で現れます。
心不全が悪化すると心拍出量の低下により脳・腎臓を含む臓器に血流が行きわたらず、意思疎通困難や腎機能低下を引き起こします。また、体液貯留による肺水腫・浮腫なども生じます。原因には心筋梗塞、弁膜症、高血圧、心筋症、頻脈性不整脈など多岐にわたります。看護では、うっ血のサイン(体重増加・呼吸状態の悪化・下腿浮腫)、循環動態、日常生活の変化を総合的に評価することが重要です。
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