看護師セミナーCaring

動脈血液ガス(ABG)において、肺胞低換気が起こっている場合に最も典型的な変化はどれでしょうか。


  1. PaCO₂低下・pH上昇
  2. PaCO₂上昇・pH低下
  3. PaO₂正常・PaCO₂低下
  4. PaO₂著明上昇・pH不変

回答

2: PaCO₂上昇・pH低下

解説

肺胞低換気とは、肺胞まで十分な換気が届かない状態を指し、二酸化炭素の排泄が不十分になることで PaCO₂ が上昇します。これにより血液中のCO₂濃度が増加し、水と反応して炭酸が生成されpHが低下するため、呼吸性アシドーシスが生じます。ABGでは「PaCO₂の上昇」「pH低下」が典型的な所見です。

肺胞低換気の原因は様々で、薬剤過量(オピオイド・鎮静薬)、神経筋疾患、胸郭運動障害、重度の疲労、意識障害などで発生します。看護では「呼吸回数減少」「換気努力低下」「傾眠傾向」「CO₂ナルコーシス症状」を早期に認識する必要があります。PaO₂は低下することもありますが、CO₂の変化ほど顕著ではない場合があり、酸素投与のみでは改善しない点も重要です。原因に応じて換気補助(NPPV、バッグバルブマスク、気道確保)が必要になることも多いため、適切な判断と迅速な介入が求められます。

関連セミナー

呼吸不全を知り、呼吸管理をマスターする
呼吸の基礎から急性呼吸不全への対応までを体系的に学ぶセミナーです。内呼吸・外呼吸の理解を土台に、身体所見やバイタルサイン、動脈血液ガス・画像所見の読み取り方を整理。換気血流不均衡やシャントなど病態生理を踏まえ、酸素療法や用手換気、吸引・ドレナージなどの実践的ケアを解説します。症例検討を通して、呼吸状態悪化時に迅速かつ的確に対応できる判断力を養います。