中大脳動脈(MCA)領域の脳梗塞で典型的にみられやすい症状として適切なのはどれでしょうか。
- 高度の構音障害のみで麻痺はみられない
- 対側の片麻痺や感覚障害、失語症(優位半球の場合)
- 視野の周辺感覚のみの異常
- 体幹失調のみが顕著に出る
回答
2. 対側の片麻痺や感覚障害、失語症(優位半球の場合)
解説
MCA領域障害がもたらす症候の理解
中大脳動脈(MCA)は大脳半球の広範囲を灌流する主要血管であり、閉塞すると片麻痺・感覚障害・失語・半側空間無視など、重度の神経症状が出現します。特に優位半球(多くは左半球)での梗塞ではブローカ失語・ウェルニッケ失語など言語障害が典型的です。劣位半球の場合は半側空間無視が目立つことがあります。
MCA領域の虚血は運動野・感覚野・言語中枢を巻き込むため症状が広範で、緊急度が高いケースが多いです。看護では、麻痺の程度、構音・嚥下機能、意識レベル、瞳孔、バイタルの変動などを継続的に観察し、症状進行(悪化)を見逃さないことが重要です。また、急性期治療ではtPA静注療法や血管内治療の適応判断が時間依存性であるため、症状発現時刻の把握と迅速な画像検査につながる体制づくりが求められます。
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