看護師セミナーCaring

終末期患者の支援において「全人的痛み」を理解するために、アセスメントで特に重要とされる視点はどれか。


  1. 身体的な痛みの強さのみを評価する
  2. 疾患名と病期を正確に把握する
  3. 身体的・心理的・社会的・スピリチュアルな側面を統合して捉える
  4. 医師の評価結果をそのまま共有する

回答

3:身体的・心理的・社会的・スピリチュアルな側面を統合して捉える

解説

全人的痛みとは何か

終末期看護における「全人的痛み」とは、単なる身体的疼痛にとどまらず、心理的苦痛、社会的問題、スピリチュアルな苦悩が相互に影響し合って生じる苦痛の総体を指します。がん性疼痛がコントロールされていても、不安や孤独感、家族関係の葛藤、死への恐怖が強い場合、患者は「楽になった」とは感じられません。

アセスメントの視点

全人的に捉えるためには、以下のような視点が重要です。

  • 身体的側面:痛みの部位、性質、強さ、変化
  • 心理的側面:不安、抑うつ、怒り、混乱
  • 社会的側面:家族関係、役割の喪失、経済的問題
  • スピリチュアルな側面:生きる意味、価値観、死への思い

これらを統合的にアセスメントすることで、患者にとって本当に必要なケアが見えてきます。看護師が多角的な視点をもつことは、緩和ケアの質を高める基盤となります。

関連セミナー

行動が変わる 終末期ケアの知っておきたいポイント
終末期患者とその家族を支えるために、看護師に求められるアセスメント・倫理的思考・コミュニケーションを体系的に学ぶセミナーです。全人的痛みの理解を軸に、がん性疼痛の具体的アセスメントや緩和ケア、倫理的葛藤への向き合い方、ACPや意思決定支援の実際を事例を通して深めます。病院・在宅など様々な場で活かせる、実践力と看護の質を高める内容です。