看護師セミナーCaring

腎性貧血の主な原因は何か?


  1. エリスロポエチンの産生低下
  2. 鉄の吸収障害
  3. ビタミンB12欠乏
  4. 骨髄の線維化

回答

1. エリスロポエチンの産生低下

解説

腎性貧血は慢性腎不全や腎機能低下に伴って発生する貧血であり、その主な原因は腎臓で産生されるホルモン「エリスロポエチン(EPO)」の分泌低下です。エリスロポエチンは骨髄における赤血球の産生を促進する重要なホルモンで、腎臓の糸球体周囲の細胞で作られます。慢性腎不全では腎臓の機能が低下し、エリスロポエチンの産生が著しく減少するため、骨髄での赤血球産生が不十分となり、結果として貧血が生じます。

他の選択肢との違い

鉄の吸収障害やビタミンB12欠乏は、それぞれ鉄欠乏性貧血や悪性貧血の原因であり、腎性貧血とは異なる病態です。また、骨髄の線維化は骨髄線維症などで見られるもので、腎性貧血の直接的な原因ではありません。腎性貧血では鉄やビタミンB12の不足が二次的に関与することもありますが、根本的な原因はエリスロポエチンの不足です。

臨床的意義

腎性貧血は透析患者や慢性腎臓病患者でよく見られ、疲労感や息切れなどの症状を悪化させます。治療にはエリスロポエチン製剤(ESA)や鉄剤の投与が行われますが、過剰投与による高血圧や血栓症のリスクにも注意が必要です。看護師は患者のヘモグロビン値や鉄代謝の状態を把握し、適切な管理をサポートすることが重要です。

関連セミナー

明日からの看護実践に活きる!血液検査データの見方
血液の生理から丁寧に振り返りながら、白血球・赤血球・凝固機能などの基本的な検査項目を整理し、感染症や貧血、電解質異常などの症例を通じて、実践的なアセスメントの視点を解説するセミナー。

執筆・監修に関してはこちら