1型糖尿病とはどのような疾患?
- インスリン分泌が過剰になり、低血糖を繰り返す疾患
- 自己免疫反応により膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる疾患
- 肥満や生活習慣によってインスリン抵抗性が進行する疾患
- 副腎皮質ホルモンの過剰分泌によって血糖値が上昇する疾患
回答
2. 自己免疫反応により膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる疾患
解説
1型糖尿病は、自己免疫機序によって膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞が破壊され、インスリン分泌が著しく低下または消失する疾患です。インスリンは血糖を細胞内に取り込むために不可欠なホルモンであり、その欠乏により血糖値が著しく上昇します。発症は小児や若年成人に多く、急性発症することが特徴です。
症状としては多飲・多尿・体重減少が典型であり、進行すると糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)を起こし、生命に危険を及ぼします。治療はインスリン補充療法が必須であり、経口血糖降下薬は効果がありません。選択肢1はインスリン過剰による低血糖であり、1型糖尿病とは逆の状態です。選択肢3は2型糖尿病の特徴で、インスリン抵抗性が主体です。選択肢4はクッシング症候群などの内分泌疾患に該当します。
1型糖尿病は自己免疫疾患であるため、発症予防は困難ですが、早期診断と適切なインスリン療法により良好な血糖管理が可能です。
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