菌交代症とは何か?
- 抗菌薬投与により病原菌が完全に排除される現象
- 抗菌薬の使用によって、通常は増殖しない菌が異常に増殖し、感染症を起こす現象
- 免疫力低下によりウイルス感染が重症化する現象
- 抗菌薬の長期使用で耐性菌が消失する現象
回答
2. 抗菌薬の使用によって、通常は増殖しない菌が異常に増殖し、感染症を起こす現象
解説
菌交代症とは、抗菌薬の投与によって本来体内の微生物バランスを保っている常在菌が減少し、その結果、通常は増殖しない菌や真菌が異常に増殖して感染症を引き起こす現象です。抗菌薬は標的となる病原菌だけでなく、腸管や皮膚などに存在する常在菌にも影響を与えるため、微生物叢のバランスが崩れます。この状態では、抗菌薬に耐性を持つ菌や真菌(カンジダなど)が優勢になり、二次感染が発生します。
代表的な例として、抗菌薬投与後に起こるカンジダ症やクロストリジウム・ディフィシルによる偽膜性腸炎があります。これらは抗菌薬による腸内細菌の減少で発症し、重症化すると下痢や腸炎、敗血症などを引き起こすことがあります。
予防には、抗菌薬の適正使用が重要です。必要以上に広域抗菌薬を使わないこと、投与期間を最小限にすること、場合によってはプロバイオティクスの併用を検討します。菌交代症は抗菌薬治療の副作用として臨床現場で頻繁に問題となるため、看護師は抗菌薬投与中の患者における症状変化(下痢、発熱、口腔内白苔など)を注意深く観察する必要があります。
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