あなたが知りたい世界～実際こうやってます！NPが見てる麻酔の世界～

私は麻酔科に所属し手術室での業務に加え、Closed ICUでの全身管理や、院内救急(MET)、ECMO Transportなどを経験してきました。
NPとして医師と共に業務をする中で感じていることは、医師と看護師は同じ空間にいても見ているものが違うということです。
役割が違うことによるのかもしれませんが、
医師の患者を診る視点や知識は、私たちNPや看護師がもっと深く楽しく業務ができる要素を含んでいると私は感じています。
それは患者さんにとっても良いことだと思います。
また、臨床ではひとつひとつの知識を症例に対応するために関連付けることが必要になります。これには意識し習慣化していくことが欠かせません。
このセミナーでは、麻酔計画立案から術後回診までの一連の流れの中で、
ここを押さえてみましょうというポイントを、私が臨床で必要だと感じた点を中心にお伝えします。


研修目標
気道確保の知識、エコーガイド下血管穿刺のコツ、麻酔薬の使い方の一例を知り、
麻酔って面白いと興味を持ち自ら深めていく。


研修内容
第一部　術前患者評価と麻酔計画
１）術前気道の評価
２）手術耐容能の評価
３）非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドラインの解釈

第二部　麻酔導入
１）導入薬の特徴
２）気道確保に必要な知識
３）マスク換気のコツ
４）DAMカートにある物品の使い方
５）胸部レントゲンの読影
６）弁膜症のある患者の循環管理
７）虚血性心疾患の既往がある患者の循環管理
８）瘤がある患者の循環管理

第三部　麻酔維持と覚醒
１）循環管理に大事な要素
２）症例から循環管理を考える
３）モニターの活用
４）人工呼吸器の設定に必要な要素
５）人工呼吸器の調整方法
６）人工呼吸中のトラブルシューティング
７）麻酔中のモニター
８）穏やかな覚醒を得るための工夫
９）抜管前の観察ポイント
１０）退室許可

第四部　エコーガイド下血管穿刺
１）血管選定に必要な要素
２）穿刺に必要な概念
３）エコー操作のポイント
４）針を動かすためのトレーニング方法



～講師よりメッセージ～
診療看護師(NP)となり10年目を迎えました。
手術室・ICUを中心に病院内外の重症患者診療に携わり様々な経験を積むことで、診療看護師(NP)として大きく成長させていただきました。
これからは私が学び得てきた知識や技術を共有していくことが次のステップだと感じています。
みなさんの毎日の業務がより楽しいと思えるように、みなさんが選んだNP・看護師という職業がより魅力的に感じられるように、
このセミナーを通じて麻酔の面白さを伝えることができたらと思っています。どうぞよろしくお願い致します。