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急性期におけるせん妄管理

急性期でよく出くわす『せん妄』。よく知っているようで、実はわからないことも多いのではないでしょうか?せん妄を誘発する因子は?せん妄が生じるとどうなるの?せん妄は予防できるのか?など…
適切なケアや鎮静管理を行うことでせん妄は予防でき、早期離床・入院期間の短縮などメリットを得ることができます。
今回は、せん妄の基礎的な知識から学び、せん妄の評価や鎮静管理、せん妄のケアのポイントに関して、わかりやすく解説します。

研修目標
1.せん妄を誘発する因子に関して理解することができる。
2.せん妄ケアや鎮静管理に関して理解することができる。

研修内容
第一部
1.せん妄とは
2.せん妄の発症要因
3.急性期のせん妄の病態生理

第二部
1.せん妄の診断
2.せん妄を評価する
3.CAM-ICU
4.鎮静スケールRASS
5.実際にせん妄評価をみてみよう!
6.CAM-ICU評価のポイント

第三部
1.ガイドラインに触れてみる(PADISガイドライン)
2.苦痛の緩和を目指す(痛み)
3.疼痛への援助
4.主な鎮痛薬について

第四部
1.鎮静の正しい評価をする(不穏/鎮静)
2.せん妄ケア:早期離床とせん妄予防

開催日 2025年2月17日(月)
PM 2:00~PM 6:00
会場 弊社WEB上
応募締切 2025年2月16日(日)
参加費 ¥8,800(税込)

講師プロフィール

青柳 匡

所属:埼玉医科大学総合医療センター勤務
役職:主任
資格:呼吸療法認定看護師/集中ケア認定看護師
経歴
2003年 北里大学メディカルセンター病院 消化器外科勤務
2005年 埼玉医科大学総合医療センター 集中治療室 勤務

講師より
ベッドサイドで求められるのは、思考のプロセス。
自己学習は必ず基本となる知識の部分ですから、とても大事です。しかし、一個一個のものを覚えているだけではその繋がりを知ることは難しいです。
自己学習も大事ですが、この集中ケア領域では、ベッドサイドで得た経験を知識に変える作業が大事だと思っています。
私の施設では、ウォーキングカンファレンスを取り入れ、受け持ち看護師が、患者さんのプレゼンを行い、その日のケアを皆で話し合います。
その結果がどうだったか、1日の終わりに集まり、評価を行うようにすることで他人の思考過程を理解する環境を作っています。
自分の持っている知識を基に、どうアセスメントしたら良いのかを、人に話すことで自分に何が足りないか気付けるようになります。
他人のアセスメントの思考過程を知ることで、こう考えられば良い、こういうケアを組み立てればいいと学習できます。
セミナーでもそういった他人の思考過程が理解できるように事例を通して、伝えていきたいと思っています。

看護観は、ターミナルの患者さんを看ていた2年間の経験が根強い。
集中ケアの領域では、何よりも患者さんを救命する目的がありますので、治療的な側面に入っていく必要があると僕は思います。
病態が読み取れなければ、どういう看護をしたらいいかというケアの選択ができません。
病態の読み取りとアセスメントは大前提として必要です。
それが一般病棟と違うところだと思いますが、そういったところをなくして看護だけを見つめてしまうと、この中の看護とは何なのかが分からなくなるスタッフはやはり時々います。
ただ、患者の気持ちや考えを理解しようとすることが希薄になってしまうのはやむを得ない面もありますが、看護師はそこが希薄になってしまってはいけないといつも話しています。
看護師としての看護観をよく質問されますが、むしろターミナルの患者さんを見ていたときの2年間の経験のほうが、いまだに根強く影響しています。
そこで患者さんと話し、患者さんの病気に対する思いに触れ、看護師とはそういう仕事なのだという想いが自分の中に芽生えたと言いますか、むしろその経験ゆえに、もっとしっかり重症患者さんを見られるようにならないといけないと思いました。
一患者さんと向き合うとなったときにどう考えたらいいのか、そこが難しいです。
それこそ、この領域でもよくある身体拘束の問題や、倫理的な問題、そういったところがおろそかになってしまうのは良くないと思います。
あの2年の経験がなかったら、患者さんと向き合うとはどういうことなのか、僕の中でもきちんと整理できなかっただろうと思うときも未だにあります。