心室頻拍(VT)の特徴として正しいものはどれですか。
- 細かい揺れが続く波形で心拍出は維持される
- 幅広いQRS波が規則的に続き、危険な不整脈である
- 必ず心室細動に移行する
- P波が必ず先行する
回答
2. 幅広いQRS波が規則的に続き、危険な不整脈である
解説
心室頻拍(Ventricular Tachycardia:VT)は、心室から発生する頻脈性不整脈であり、心電図では幅広いQRS波が高速かつ規則的に連続するのが特徴です。VTは致死性不整脈の一つであり、循環動態が不安定となりやすく、心室細動(VF)へ移行するリスクもあるため緊急性が高い不整脈です。
選択肢1の「細かい揺れ」はVFの特徴でありVTとは異なります。選択肢3のように必ずVFへ移行するわけではありませんが、移行する可能性が高いため注意が必要です。選択肢4の「P波が先行する」も誤りで、VTでは心房と心室が解離(房室解離)していることが多く、P波がQRSと一致しないことがあります。
VTの原因としては心筋梗塞後の瘢痕、心筋症、電解質異常、薬剤影響など多岐にわたります。治療には抗不整脈薬、電気的除細動、カテーテルアブレーション、ICD(植込み型除細動器)などが用いられ、患者の状態に応じた対応が必要です。VTは放置すればVFへ移行し突然死につながる危険性があるため、臨床上極めて重要な頻脈です。
ポイント
- VT=幅広いQRSが高速で規則的
- 房室解離がみられることもある
- VF移行リスクが高く緊急対応が必要
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