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HFrEFとは何か?


  1. 左室駆出率が50%以上の心不全
  2. 左室駆出率が40%未満の収縮障害型心不全
  3. 心室拡張障害による心不全
  4. 心拍数が異常に高くなる不整脈性心不全

回答

2. 左室駆出率が40%未満の収縮障害型心不全

解説

HFrEF(Heart Failure with reduced Ejection Fraction)とは、「左室駆出率(LVEF)が40%未満に低下した心不全」のことを指します[2](https://www.yuzumarublog.com/hfref_hfpef/)[1](https://medicaldoc.jp/cyclopedia/disease/d_heart/di1339/) [3](https://medicalnote.jp/diseases/HFrEF)。心臓は収縮と拡張を繰り返して血液を全身に送り出すポンプ機能を担っていますが、HFrEFではこの収縮力が低下しており、十分な血液を送り出すことができなくなっています。

主な原因としては、心筋梗塞後のリモデリングや拡張型心筋症、心筋炎などが挙げられます。症状としては、息切れ、疲れやすさ、浮腫、夜間の呼吸困難などが現れ、進行すると安静時にも症状が出るようになります。診断には心エコー検査でLVEFを測定することが重要です。

治療には、ACE阻害薬やARB、β遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)、SGLT2阻害薬などが用いられ、心筋のリモデリング抑制や予後改善が期待されます。非薬物療法としては、ICD(植込み型除細動器)やCRT(心臓再同期療法)なども選択肢となります。

HFrEFはHFpEF(左室駆出率保持型心不全)とは病態も治療方針も異なるため、正確な分類と適切な治療が重要です。


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