看護師セミナーCaring

口唇口蓋裂の術後の食事で気を付けるべき点は何か?


  1. ストローや吸い飲みを使用して飲ませる
  2. 硬い食べ物や刺激の強い食べ物を避ける
  3. 食後に口腔内を清潔に保つための洗浄を行う
  4. 熱い飲食物を積極的に与えることで血流を促進する

回答

2. 硬い食べ物や刺激の強い食べ物を避ける

解説

口唇口蓋裂の術後は、手術部位の縫合部が非常にデリケートな状態にあります。そのため、食事に関しては特別な注意が必要です。最も重要な点は、縫合部に過度な負担や刺激を与えないことです。硬い食べ物や、酸味・塩分・香辛料など刺激の強い食べ物は、縫合部を傷つけたり炎症を引き起こす可能性があるため避ける必要があります。また、ストローや吸い飲みの使用も避けるべきです。これは、吸引動作によって口腔内の陰圧が高まり、縫合部に負担がかかり、出血や縫合不全のリスクを高めるためです。

適切な食事形態

術後の食事は、軟らかく、刺激の少ないものが推奨されます。例えば、ペースト状やミキサー食、ゼリー状の食品などが適しています。温度も重要で、熱すぎるものは血流を過剰に促進し、出血の原因となるため避けるべきです。逆に冷たいものは腫れや痛みを軽減する効果があるため、アイスクリームや冷たいスープなどは比較的安全です。

口腔ケアの重要性

食後は口腔内を清潔に保つことが必須です。感染予防のため、うがいやガーゼでの軽い清拭を行いますが、強い力で擦ることは避けます。医師の指示に従い、適切な消毒や洗浄を行うことが望まれます。
このように、術後の食事管理は縫合部の保護と感染予防を目的としており、看護師は患者や家族に対して具体的な食事指導を行うことが重要です。適切な対応により、術後合併症のリスクを大幅に減らすことができます。


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