腰椎穿刺の禁忌は何か?
- 穿刺部位に皮膚感染(皮膚の紅斑や膿瘍)がある
- 頭蓋内圧亢進が疑われる(例:片麻痺、意識障害、クッシング徴候、乳頭浮腫)
- 抗凝固薬内服中または血小板減少(出血傾向)
- 既に脊椎手術歴あり(硬膜外膿瘍の可能性)
回答
2. 頭蓋内圧亢進が疑われる(例:片麻痺、意識障害、クッシング徴候、乳頭浮腫)
解説
腰椎穿刺(ルンバール穿刺)は、くも膜下腔から脳脊髄液を採取し、髄膜炎・くも膜下出血などの診断や治療に用いる手技ですが、いくつかの明確な禁忌があります。
まず、絶対禁忌として重要なのは頭蓋内圧亢進が疑われる状態です。例えば、片麻痺や意識レベルの低下、クッシング徴候(高血圧+徐脈+呼吸異常)や乳頭浮腫などの徴候があると、穿刺時に脳が下方へ引っ張られ、致命的な脳ヘルニアを引き起こすリスクが非常に高くなります。そのため、事前にCTやMRIなどで頭蓋内の状態を確認し、安全が担保されるまでは穿刺は行えません。
他の選択肢も禁忌として重要ですが、適切に管理すれば穿刺可能な場合があります;
– ① 皮膚感染:穿刺部位に炎症や膿瘍があると感染が髄腔に広がるため絶対禁忌です。
– ③ 抗凝固薬や血小板減少:出血リスクが高まるため、事前に中止・補正すれば安全に穿刺できる可能性があります。
– ④ 脊椎手術歴や硬膜外膿瘍:相対禁忌であり、画像や専門スタッフによる評価・支援があれば穿刺できるケースもあります。
なぜ頭蓋内圧亢進が最重要な禁忌なのか
頭蓋内に腫瘤や腫れがある状態でくも膜下腔の髄液が抜かれると、圧力差により脳が下方へ転移することがあります(脳ヘルニア)。それによって生命を急速におびやかす合併症が起きる可能性があるため、特に注意が必要です。臨床症状がある場合は、まず画像検査で頭蓋内状態を評価することが最優先されます。
したがって、選択肢の中で最も明確な禁忌は「頭蓋内圧亢進が疑われる状態」(選択肢2)であり、これが正解となります。
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