フェニルケトン尿症の特徴的な症状は何か?
- 高血糖と糖尿病性ケトアシドーシスを起こす
- 皮膚や髪が黒くなる色素沈着が見られる
- 知的障害やけいれん、尿に特有の異臭が見られる
- 免疫力低下により感染症にかかりやすくなる
回答
3. 知的障害やけいれん、尿に特有の異臭が見られる
解説
フェニルケトン尿症(PKU)は、フェニルアラニン水酸化酵素の欠損によりフェニルアラニンが代謝できず、血中に蓄積する先天性代謝異常症です。フェニルアラニンは通常チロシンに変換されますが、この経路が障害されるため、フェニルアラニンやその代謝産物が体内に蓄積し、脳に毒性を示します。
特徴的な症状として、乳児期からの知的障害、けいれん、発達遅延があり、尿や汗から「カビ臭い」特有の異臭がすることがあります。また、チロシン不足によりメラニン合成が低下し、皮膚や髪が淡色になることもあります。
選択肢1の高血糖やケトアシドーシスは糖尿病に関連する症状であり、PKUとは無関係です。選択肢2の色素沈着はアジソン病などで見られる症状で、PKUではむしろ色素が減少します。選択肢4の免疫力低下はPKUの特徴ではありません。
治療は、フェニルアラニンを制限した食事療法が基本であり、早期に開始することで知的障害を予防できます。新生児スクリーニングで早期発見が可能な疾患です。
執筆・監修に関してはこちら